記憶のための記録。
- 7:30 起床。
こんな日でもまずは2ch。
背徳感とまでは行かないが、やはり不謹慎だと思う。
- 9:15 出発。
荷物重すぎ。プレゼント買いすぎたのが祟ったか。
しかし、どれも欠かすことのできない贈り物。
すべて本気で選んだものだ。(本気でネタを考えたとも言う)
・・・それにしても重い。
- 10:10 到着。
労働者@下級生を見るにつけて笑みが浮かぶ。
勿論、同情はしない。人の不幸は楽しい。
が、その不幸は容易に「充実感」に転ずる。嗤う僕が逆に手持ち無沙汰。
歌詞カードの挟みこみの仕事を言いつかったときは嬉しかった。
続いてフォーメーション練習、体操発声。
ホールの感触を確かめるように出した声を聴くのは好きだ。
そしてその感触をこの期に及んで「好きだ」などと
言ってしまっても、
次があるか分からないことに気づいて気持ちが沈む。
- 12:30 練習開始。
エール。いつもより淡白な練習で少し不安になる。
あと少し寂しくなる。もっとも歌ってきた歌だ。
これが最後か。言い方は悪いが、これで最後でいいのか。いいはずがない。
学指揮。自分の声が気になる。
男声。不安でたまらない。気合いは入るが不安を拭い去れない。
女声の練習の間、ずっと復習に努める。
メイン。泣きそうになる。ゲネプロで泣いてどうする。
合同。上に同じ。しかし気合は十分。
- 16:20 楽屋入り。
狭い。まあティアラよりはましな部屋だが。
つうかアレは楽屋ですらねえだろうがよ。
エール・学指揮ステージを前に、
無理してでも気合を入れなければ。がんばれ、俺。
- 17:30 開演。
エール。みんなの声がピリッとしない。
そして俺も。最後なのに。最後だというのに。最後なのにどうして。どうして。
そのまま学指揮に突入。最初の方は
ゲネよりも遥かにマシだったと思う。
ソロも良かった。僕は彼を褒めるように声を出した。
音程が崩壊し始めた。入れないパートが出てきた。
それでも、一生懸命やるより他なかった。
結局、自分のやれる以上のことはやれない。
男声。なんだこの緊張は。呼吸が止まる。息ができない。
気がつくと僕は横に寝かされていた。
ということはなかった。
ただ、呼吸ができずに歌が止まっただけだ。
先生がこちらを向く。ごめんなさいごめんなさい僕をそんな眼で見ないでください許してください助けてください。
Bethlehemの発音を間違えた。苦い。しかし、これで開き直った。ソロも冷静に聞き取った。
ウチの団ソロ向きの奴ほとんどいねえなあ、などと眠たい感想を抱きながら歌っていた。
もちろん、全体の出来は酷い。
しかしやれることだけをやったつもりだ。
楽屋では沈んだが、それでも次なるステージへの期待と気合を高めていた。もう緊張のヤマは超えた。
これからが反撃だ。
- 18:45 再び、ステージに。
メイン。「祝福」の入り。
顎の力を極力抜くよう心がけた。
よし。まだ声は出る。そしてみんなもいい感じだ。
後は団員と、先生と、客席と、ホール全体との融和だ。
このときの記憶はほとんどない。まるで解脱したようだ。
ケミストリーを感じる。これなんですね先生。これなんですね。音場感を感じながら、僕は至福の時を過ごしていた。
この感じは長く持続した。今の自分たちに出来る最大級の演奏だったのだろう。
終わったとき、少し泣きそうになった。
- 19:20 最後のステージ。
ここに来て、ベース側の2階席にツレを発見した。
いつも俺の死角にいるんだね。ありがとう。嬉しいよ。
あともう少しだからさ、それまで俺の歌を聴いててくれよ。
そして歌へ。最後の力だ。アンコールまで集中するんだ。
あっという間のステージだった。
アンコールまでのちょっとした間。晴れがましい。みんなありがとう。気を抜いた瞬間。
泣きのイントロ。
- 19:45 ゲロ泣き。
歌えない。声が出ない。
ツレの眼も、親の眼もはばからずに泣いた。
見てくれよ。大学入って離れ離れになったけど、
これだけ充実した時間を過ごしてきたんだよ。きっとお互い、色々あったんだろうな。
見てください。いつも練習とかで帰宅遅かったけど、
これだけのことをしてきたんです。十分楽しかったんです。僕はまぎれもなく幸せだったんです。
歌えなかった。しかし、後悔はない。
そして退場。途中で拍手が止まる。
しょうがないか。俺の涙なんて、そんなもんか。
と思ったら再び。ありがとう。みんな。
最後まで、楽しかったです。